あたしの席は窓側の一番うしろ。
またなんていい席なんだろう、と思いながらカバンの中から一冊の本をだして読み始めた。


「ふぅん、この人が犯人だったんだのね。
今日はハズレだったなあ…。」



教室にはあたし1人な為、スイッチはOffのままだ。
ずっと気はるのも疲れちゃうし。


でも、この教室に近づく足音とかが聞こえると、
自然にOnになるから自分が不思議。


持ってきた本が読み終わってしまいつまらない、と思っていると--------------



---------カラカラッ


急に男子生徒が入ってきた。



え…嘘ッ…!!
彼、入ってくるまで足音も、気配も何も感じなかった…っ!!


内心凄く焦っていた。
でもそれを表情に出すほどあたしも馬鹿ではない。



----------カチッ



スイッチがOnになった。