「あぁーいいなぁ双ちゃんは。
櫻独占し放題だもん。」
ぷくぅ、と頬をふくらませている紘の目には嫉妬の色が浮かんでいる。
それに気づいているのかいないのか、千歳はからかうように紘にこういった。
「なーに言うとんねん。
双熾、忙しくって全然櫻の相手なんてしてねへんよ?
なんなら紘が櫻ちゃん取っちゃえばええやんけ。
なーんてな。」
千歳は腹黒。
きっとわかっていていった。
「ふふっ、おもしろいこというねん♪
僕が双ちゃんの相手とるわけないでしょ?
僕は双ちゃんだけじゃなくて、櫻も好きなんだよ。
2人は、2人で1つだもん…僕が出る幕なんてないよ・・・」
紘の目にはさっきの嫉妬の色はなく…なにか諦めたような色があった。

