それから何分このままだったか、紘は相変わらず離してくれる気配がない。


どうしようか、と思っていた時だった。



「ちょい紘ちゃーん、どこ行きはったかとと思いたら何櫻に抱きよーてんの?」


「ん…?
櫻じゃねえか、久しぶりだな。


てか、紘!!何抱きしめてんだよ!!」



「櫻…」



廃墟の中から3人、紘を睨みながらでてきた。



「みんな…久しぶり」


紘に抱きしめられたまま皆に言うと、


「おー久しぶりやなあ櫻。」


「よっ!!」


「紘…櫻離せ。」


うん、まともに帰ってきたのは千歳だけだったね。