「どちら様ですか」 低い声が無愛想に尋 ねる。 彼女は 鼻をつまんで、高い 声で答えた。 「宅配便でーす。 ポストにいれときま す」 「なんでポストにい れんだよ。印鑑はい らないのかよ」 Bがツッコム。 「そっか」 廊下を歩く足音が近 づいてくる。牡丹は Bをつかんだ。 「消して」 ドアが開く。 畑山は首をかしげな がら出てきて、ポス トから、紙袋を抜い た。道路をのぞいて 誰もいないのを確か め、唇をへの字に曲 げる。