傘を揺らしながら 談笑する二人を、尾 行する。 「直接渡しゃあいい じゃん」 Bがため息まじりに 言う。牡丹のさす傘 からはみでた、彼の 右肩は濡れている。 「どう考えても気ま ずい。Bが家教えて くれたらこんなんし なくてすんだんだけ ど」 「だってじかに渡し て欲しかったんだも ーん。んで 『趣味が合うね』 とか言って欲しかっ たんだもん」 「ないから」 彼は残念そうに鼻を 鳴らしてから、 ニタリとした。