席に戻った牡丹を、 透とみかこは労る ような目で見た。 「そういうことだ ったんだ」 「ん、え?」 「ごまかさないでも いいよ」 ちびの透は、ふっ と息を吐いて、演 技がかった仕草で 前髪をかきあげ た。その隣で、 みかこが、 うんうん うなずく。 「牡丹はこういう事 にはまだ興味ないの かと思ってた けどね」 「みかこ、牡丹にも ついに春が来たね」