「畑山君」 彼は牡丹を振り返る と意外そうな顔をし た。 「ウニ野球の最新 刊、七刊ね、買った んだけど…… 読む?」 顔を強張らせながら 聞く。 畑山は一秒だけ、札 束でも降ってきたよ うに瞳を輝かせた が、ハッと真顔に戻 ると 眼光を鋭くした。 「え、ウニ? 何?」 「ウニ野球」 「それって なんなの」 涼しげに微笑して首 を傾ける。 「マンガだよ」 くすくす笑って、彼 は軽く手をあげた。 「あ、俺、 興味ないから」 完璧な笑顔で拒絶す る。