ひきだしから、男子!


 「へぇ」

 視野の縁が銀色の砂

 になる。牡丹は立ち

 くらみになりかけた

 頭を、軽く振った。

 「あんた、あたし以

 外の人には見えない

 んだよね」

 「うん」

 「ゴミ箱持ってきて

 さ、畑山君の前に、

 中身ぶちまければ」

 なるほどとうなづい

 て、彼はどこかに走

 っていった。

 彼は自動販売機の側

 にあるような赤いゴ

 ミ箱を抱えて来る

 と、潰れた缶を畑山

 の前に、ざらっと撒

 いた。