ただ、その姿が見え るのは牡丹だけらし く、誰にも悲鳴をあ げられずに済んだ。 彼は人並みにお 腹をすかせ、牡丹の 弁当を半分以上食べ た。おかげでいつも より早く食べ終わっ てしまい、透とみか こに目を丸くされ た。彼は食事もしな ければならないし、 トイレにも行かなけ ればならないらし い。食べ物が半分以 上消えたせいで、彼 を幻覚だと思いこむ ことが難しくなった。