頭が良くて、目上の 者には礼儀正しい好 青年。 親達は当然、口々に 畑山を、褒めたたえ る。彼こそが正しい 中学生だ、中学生ら しい子だね、と。 牡丹の母親も保護者 会で彼の噂を聞いた みたいで、そういう 風に言っていたこと がある。 「それに比べてあん たは。そんなもんば っか読んで」 悲愴な顔でぼやかれ た。炬燵に足を突っ こんで、マンガを読 んでいた時のこと だ。牡丹は肩をすく めただけで、何も言 い返せなかった。