畑山はごろきごろき 首を回して、教科書 を閉じた。スクール バッグからICレコー ダを取り出して、耳 にイヤホンを装着す る。 「あれね、授業を録 音したやつ。俺、授 業聞かないように頑 張ってるじゃん? だから毎晩あれ聴い て復習してんの」 そんなもの毎晩聴い ていたら、牡丹なら 衰弱してしまうだろ う。その前に鼓膜が 破れてしまうかもし れない。 「いつ寝るの」 「だから寝ないんだ って。あさっての朝 までほとんど動かな いよ」 牡丹はまぶたを片手 でおおって、うめい た。