ひきだしから、男子!


 同じレベルにいたは

 ずのみかこが、

 恋なんていうものを

 して、男子とちゃん

 と付きあっているの

 だと思うと、嬉しい

 ような羨ましいよう

 な全然羨ましくない

 ような不思議な気持

 ちになった。

 「岸本君、畑山君と

 同じ塾なんだね」

 どうしたことか、

 彼はまぶたをぴくん

 とさせて、きょろき

 ょろした。

 「どうしたの」

 ふうっと息をもらし

 て、岸本はボリュー

 ムを下げた声で、話

 す。

 「俺が同じ塾にいる

 こと、畑山君には言

 っちゃだめだよ。で

 きたら双葉さんもバ

 レないようにしてほ

 しい。畑山君、自分

 が努力してるの隠し

 たいみたいだから」