ひきだしから、男子!


 畑山は紙袋を大事そ

 うに抱えて、アニメ

 のキャラクターだろ

 う少女がプリントさ

 れたシーツに倒れこ

 み、頓狂な声を

 あげ、ごろごろ転が

 り始めた。

 寒気が牡丹の全身を

 かけ巡る。

 彼女の中にあった畑

 山像が瓦解する。

 そんなこととは知ら

 ずに、彼はうるうる

 した瞳で紙袋に頬ず

 りする。

 「やっだ~、

 やった~。また買い

 に行くのやだったん

 だよな~

 金ないしー」

 子を抱く父のような

 慈愛に満ちた目付き

 で、ぶぷぷと笑う。