紙袋に宛名がないの に気づき、不審げな 表情をする。 「いたずらか?」 中身を見てみて、 ボッと 燃えあがりそうな勢 いで赤くなり、彼は ギクシャクしながら 玄関に飛びこんだ。 Bが牡丹の手を引っ 張った。二人で、閉 まりかけたドアの隙 間に滑りこむ。つっ かえそうになった傘 は外に放った。 戸締まりをすると、 畑山は目にもとまら ぬ速さで階段をかけ あがっていった。 「行くぞ」 楽しそうに Bが笑う。