「冗・談・じゃないわ!」

「イマ落ち着いて…」

「あんのクソオヤジ!…じゃなかった、神め!何考えてんだよ!」

「イマ?聞こえなかったの?お・ち・つ・き・なさい」

「…ハイ」

ここは天界。 清らかな心を持ち、美しき羽を持つ天使たちが暮らす場所…。 一部を除いて。

「私が王位に就いて358年、生まれてから24609年!こんなむちゃくちゃな命文を見た事ないわ!デルタは!?」

「いや、見た事ないね。まぁ、神はミレリィアの今の惨状を知らないだろうよ…」

イマと大天使であるデルタは真剣に話を始めた。

「今のミレリィアは凶悪モンスター…"力ヲ有スル者"がはびこる死の世界。"下界ノ者"たちも絶滅してんじゃない?」

「私の妹に頼もうか」

「はっ!?いくらあんたの妹でも、まだ見習い天使よ!?」

「それは"仮"じゃない。大丈夫よー、危なかったら帰らせれば良い話だし。それに、今人手は…」

「でも…」

「私の妹よー?信用出来ないのかしら?どっちにしろ、偵察だけなんだし」

「そうね…。よし、ナーザを呼んでちょうだい!」

イマは側近の大天使にデルタの妹…ナーザを呼ぶよう命令した。