「---っうっっわっっ!!」
「うわーーっ。深雪さん!!」
「ほら、ナギサ帰るわよ。」
顔にコーラをまともに浴びたナギサは
思わず立ち上がって、
顔をぬぐう。
「あら、立ち上がってくれてよかったわ。」
まったく。
私は満面の笑みをこぼした。
こらこら、斉藤君。
なんで君が紅くなるんだ。
「深雪さん!大丈夫ですかぁーー!??」
不意に
後ろから
意外な声が近づいてきた。
「え??
あ…朝子ちゃん?」
なぜ彼女がココにーーーーって
まさかっ。
私は振り返って
ナギサの方を見る。
彼はコーラまみれの顔で、
にやりと笑った。
木漏れ日で彼の金色の髪がふわりと光る。
グリーンの瞳と
バランスの良い顔立ち。
コーラをぶっかけられても
様になるんだから不思議。
私は半ばあきらめたように
駆け寄ってきた小柄な女性…
朝子ちゃんの方に向き直った。

