「まぁ…前よりは可愛くなっててビビりはしたけど?『前よりは』な!!」 風磨は背中を向けたまま呟いた。 ――背中、 彩穂は、風磨の背中目掛けて飛び込んだ。 ――変わらない。 見た目は変わった。面積は大きくなったし、幅は広くなった。 でも、この感じは全然変わらない。 ちょっとだけ骨張った、この感じ。 私の1番安心できる背中。