あの頃より きっと。




思いがけない展開に、彩穂は戸惑った。





「…パワーストーンの話、ちょっと聞こえたんだけどさ」





先に沈黙を破ったのは、風磨だった。

きっと彩穂と麻紀と美優で話をしていた時から背後にいたのだろう。

彩穂は頷いた。





「あのパワーストーンの意味、知ってる?」





全国大会のとき渡された、黒いパワーストーン。

彩穂は、そのパワーストーンの意味がわからなかった。





「諦めねぇって決めた奴を、応援するパワーストーン」





風磨は静かにそう言った。