あの頃より きっと。




彩穂は慌てて、コートを着て靴を履く。

玄関に置いてあったカバンを手にとって、家を出た。

そこには水平上に麻紀と美優がいて、微笑んでいた。





「早く行こうよっ」





美優が彩穂の腕に、自分の腕を絡めた。





「楽しみだね」





麻紀も、彩穂の肩に手を回した。

三人並んで、歩き出した。