「いいから読んでみろって」 風磨にそう言われた彩穂が、不思議に思いながらも封筒を開けた。 するとそこにはノートを一枚破ったものに、少しだけ文章が書かれていた。 『2人乗りしたかったんだろ? 冬は自転車じゃ無理だから、バイクを風磨に貸してやった。 だからそれに乗せてもらえよ。寒いけどな(笑) 俺のことはもういいから気にすんな。 お前の幸せが俺の幸せだって、感じることができるようになったから。 頑張れ。 雷』