「うん、大丈夫」 そこでやっと、風磨は今の状況を思い出した。 今は、玲奈と一緒に図書室に来て、勉強をしているところだったのだ。 玲奈は優秀だが、それでもわからないところがあるらしく、風磨は玲奈に勉強を教えていた。 しかし、玲奈に教え終わって自分の目の前に置いた教科書に視線を落とすと、どうも集中力が続かない。 いつの間にか無気力になって、眠っているような錯覚に陥るのだ。