「先輩…今から部活ですか」 玲奈は、さりげなく平然を装っていた。 今この関係で、彩穂は普通に接することができなかった。 ぎこちなくなるのも当然だ。 まだしっかり話したこともないし、お互い深く知り合ってもいない。 彩穂は、逃げ出したくなる心を押さえて頷いた。 「う、うん…」 どう考えても普通ではない返事が、玲奈には不自然に思えた。