憂鬱な授業もなんとか無事に去っていき、彩穂はいつもの様に部活動のため体育館へと向かった。 全国大会まで、あと少し。 自分なりに気合を入れて、廊下を一人歩いている時だった。 「あっ…」 その澄んだ声は、紛れもなくあの彼女のものだった。 「玲奈ちゃん……」