彩穂、という言葉に反応して、雷は顔を上げる。 「俺の代わりにお前が、応援、行ってやってくれね…?」 雷は眉を上げて、眉間に皺を寄せた。 確かに、彼女がいる中で他に気を遣いすぎるのはおかしいと思うが、応援に行くくらい、幼馴染ならしてやっていいことだ。 雷の複雑な感情が、モヤモヤと心の中で渦巻いた。 「…関野と会うのか」 雷が風磨に鋭く言うと、風磨は無言で頷いた。