風磨に渡すつもりでいた、あのとき買ったココア。

紙パックのココアには握り締められた跡がついていて、それは彩穂が、涙をこらえていた証拠だった。

そのとき、急に彩穂が立ち上がった。





「さすがに、バスケの後のココアはないですよね!」