一方その頃の彩穂は、変わらず保健室のベッドで寝ていた。

制服のポケットで振動した携帯電話を取り出して、

先生に気がつかれないようにシーツの中でメールを確認する。

こんなときにも風磨からのメールを期待してしまって、

なぜかいつも心臓が音を立てる。


しかしそこには、『麻紀』という文字が光っていた。