「ほら、」


『ほら、マイ』


嫌……



「おいで」


『おいで、マイ』



嫌だ……

助けて…っ!!








「悪いが、俺の連れに触らないで頂きたい」



気持ち悪いオジサンの手が離れて、

あたしは腰が抜けたようにアスファルトの上に座り込んだ。



と…東条…



「行こう、舞子」



東条があたしに向けた手。


その手は、

あたしを救ってくれそうな気がした。



東条の手を、とった。










「先生…」

「いいから、逃げろ!」



東条の手は、


大きくて温かかった…。