くるくるくるくる。明るめの茶色の天然パーマを私は指に絡み付ける。彼は「やめて」って酷く気にしているけど私はこれが好きだ。

二人はソファーでレンタルしてきた邦画や洋楽を楽しんでいた。彼が眠そうに瞼を擦りだした頃、自然に彼は私の肩に滑り落ち、最終的には私の太股に頭を乗せるのはいつものことだ。

だから私は容易に彼の弱点を突くことができる。

「俺、眠いから、止めて」

それなら膝枕もやめていただきたい。
足が痺れて立てなくなったら、お姫様抱っこ?

「やーーーだ。やめない」

目の前の映画はもう既に内容なんてわからなくなっている。あ、キスしてる。

「いてっ」

きゅっ、と顔を歪まされたので、指を抜こうとした。

「絡まった…」