男も女もきっと、あきちゃうのよね。
ふーーーとため息を吐くと、染々自分が嫌な女で仕方ない。
誰とも付き合わず、フラフラしていたらいい加減身を固めろと親は突っかかってくる。

お隣さんのるなちゃんとか光國君とか結婚やら婚約話が上がってるらしいのにねぇ。それに続く言葉はそれなのに朱里は、だ。

わかってる。でも自分には到底無理だと言う自信しかわき出てこなかった。

……………一人に身を固めるっていってもねー。

お見合いなんかしたくない。

それなら割りきれる関係を見つけて、ちょうどいいくらいに離婚してもらえるような相手を
見つけてこなければならない。

まったくもってめんどくさい。ベッドに身を投げつける。……………三ヶ月以内に見つけよう。

***

トラウマは男の人だった。
私はとても重い女だったらしい。

「ほんと疲れる、限度を知れよな」

_____私がいないところでの陰口で偶然知ったことだった。

「なら私にしよーよー」

「ほんとそうしよっかな」


教室に忘れ物を取りに来ただけなのに。
なんでこんな屈辱、受けなきゃだめなの?

そこからは、今のような有り様になっていた。勉強だけは真面目にしていたが。

放置されていた《カレシ》は三日後、やってきた。マッドな私の行動がおかしく思ったのだろうか。笑える。


「俺なんかしたか?」 ____本当に救いようのない奴。

「してないから、さ、別れてくれない?」

「は?」

間髪入れずに言ってやった。

「《重い女》でごめんね」



高校二年生。……………男性不信になった年。