ドキドキのち、マイラブ

俺が何回も花梨に頼んでも首を縦に振ることはなかった。



花梨も泣いている。



花梨は俺との五年間は忘れないと言う。



俺はこの五年間を思い出なんかにしたくなかった。



ずっと未来があると信じていたんだ。



花梨本当に俺たちはもう駄目なのか？



おまえの中にもう俺はいないのか？



俺たちの五年に、陽人とやらの1ヶ月の方が大きいのか？



あいつはおまえを愛してるのか？



あいつの気持ちはどうなんだ。



あんなに弱かった花梨が今日は堂々としていた。



花梨の口から別れようなんて、



そんな言葉を言われるなんて夢にも思わなかった。



俺ってとことんﾊﾞｶだよな。