私は広い応接間に通された。


そこの広さに圧倒され声も出ない。



そこには陽人のご両親と二人のお兄さんたちがいた。



四人が私の方を見た。



そして陽人のお母さんが私の近くに来た。



「いらっしゃい。花梨ちゃんを待っていたの。


会えて嬉しい。」



優しい笑顔で私を見た。



思わずその笑顔に答え、「あまりに突然だったので、こんなものしか持って来れなくて。



本当にすみません。」



私は持っていた和菓子を渡した。



陽人のお母さんは、「ここの和菓子私の大好物なの嬉しいわ。」



本当に嬉しそうに笑う。



私は思わず、「喜んで頂いて私も嬉しいです。」



二人で顔を見合せ笑ってしまった。



そんな私たちを見て似た者同士だなと笑った。