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「朔也ー?」

ん?なんか晴香の声がする。

「おーきーて!!」

やべー…寝てたのか、俺。

「…はよ。」

「よし!あんね、」

今日も、俺は晴香に相談されるために起こされたらしい。

…が。

「ちょ、晴香?そこに居ると…キス、しちゃうけど?」

「へ?」

普段横向きで寝ている俺の、ベットのふちに顔を置いている晴香。
つまり、キスできるほどの距離な訳で。

まぁ、兄貴の彼女と言えど、俺も男な訳で。


俺が顔を少しだけ、近づけると、晴香は急いで離れた。

「ばーか、んなことしたら兄貴に殴られるって。」

「そうだよね!朔也は、可愛い彼女がいっぱい居るもんね!」

…ホントは、どの子にも…

キスなんてしてない。

ただ、晴香とだけしたいって言えたら…どんなに楽なんだろう。