たんぽぽ

『美祐、あのね、あたし、確かに死んだけど、
 まだここに残ってるみたい』


「・・・・・・・・・」



『茜くんから聞いたよ。美祐と茜くんが
 あたしのためにしようとしてくれたこと・・』




茜くんは、あたしに全てを打ち明けてくれた。

美祐は、あたしをピアノの傍にって言ってくれた。



そんな2人を、あたしは責められないよ。



『だから、今日は美祐に、
 “もう、いいよ”って、言いにきたの』


「え・・・」


美祐が顔をあげた。


その顔はもう涙でぐちゃぐちゃで、
あたしを本当に大切に思ってくれていることが

全面に伝わってくる。


『もういいの。美祐。だから、学校においで?
 大丈夫だから』


「まな・・・あたし・・・」


あたしは、美祐には姿が見えないけど、
美祐が声以外にあたしを感じることはないと思ったけど、


そっと、美祐を抱きしめた。



「まな・・・」



『ありがとう。ありがとう。美祐。
 だからあたしのぶんまで、
 学校で楽しく過ごして欲しいの』



伝わったのかな?

あたしが抱きしめたこと。


美祐はまたボロボロと泣き出した。



「まな・・・そこに、いるんだね・・。
 あたしのそばに、いてくれてるんだね」



『いるよ。あたしは美祐から離れたりしないから・・』



「まな、ごめんなさい。あたし・・・」



『謝らないで!あたし、美祐と友達でいれて本当によかった!
 だから、嫌な関係になりたくないよ。ね?』


美祐がゆっくりとうなずいたとき、
あたしの体がふわふわ浮いた。



『ごめん。美祐。もうばいばいしなきゃ』


「まな!あたし、頑張るから!!頑張って、
 まなのぶんまでいっぱい・・・っ!!」










「ま・・・な・・・・?」






あたしは美祐のことを
少しは救ってあげられたのかな・・・?