『おはよう。宮原くん、茜くん』


「「はよー」」



「おい、茜、マネすんなよ」


「真似って・・・。普通挨拶は返すだろ?」



「俺を待ってから言えよ。お前は後だ、後」



「はぁ?んだよそれ」


『あはは。何してんの?二人とも』


あれから1週間が過ぎて、あたしたち3人は
沢山話すようになった。


あたしは2人といてすごく楽しく感じてた。
だけど、
どこか、不安な気持ちでいっぱいだった。


『美祐・・・』


「五十嵐?」


『ううん。なんでもない』


どうしよう。


あたしのせいで美祐が学校にこれなくなってる。



どうしたら、美祐を救ってあげられるのかな?
あたしはそればっかりひたすら考え続けた。



「あ、授業始まる。おい、涼介、そろそろ・・・・」



「やだね。俺はサボるからここにいるよ」


宮原くんがその場に仰向けに倒れる。


予鈴が鳴り響く中、茜くんが呆れたように
宮原くんを見つめた。


「涼介、そんなんだからいつまでも馬鹿なんだよ」


「・・・お前、今俺にバカっつったか?」



『ちょっと、喧嘩はダメっていったじゃん!!
 宮原くん、授業はきちんと出て!』


あたしが必死にそう言うと、宮原くんは
渋々立ち上がった。


「んじゃ、しょうがねぇからいくか」


「ほんと、涼介は五十嵐にべた惚れだよなぁ~」


「なっ、バカ!早く行くぞ」


あたしがぽかんとしていると、二人は
慌てて行ってしまった。