宮原くんは一体何を考えてるんだろう…


あたしは急いで宮原くんを止めようとしたけど、出来なかった。


「涼介……?」



「五十嵐は自殺じゃない」



「………なんで」



「殺されたんだろ?」



宮原くんは茜くんを尚も睨みつけて続けた。



「お前が、あいつを殺したんだろ?」



「な、なに言ってんだよ。そんなわけないだろ」



「知ってんだよ。プールだろ?」



宮原くんが事故現場であるプールを指差すと、茜くんは顔色を一瞬で変えた。



そうだよね。びっくりだよね。



だってこのことはあたしと-


「お前らの秘密だったんだろ?」



宮原くんは茜くんが何か言う前に、
一言そういった。


茜くんが表情を崩して動揺するのがわかる。


「このことは全部」


「……っは」


「!?」


それはほんの一瞬だった。
茜くんはまた冷静な顔になって、
宮原くんを冷たい目で見据えた。


鼻で笑う茜くんを見て、宮原くんは
眉を寄せた。


「何がおかしいんだよ?」


「それがどうしたんだよ?」


「あ?」


「涼介が知ったからってどうなるんだよ。
お前がバラしても、誰も信じないぞ?」


「何でそんなことわかるんだよ」


茜くんは宮原くんの問いかけに
あざ笑うように続けた。


「だってお前、みんなに嫌われてんじゃん」



―ミンナニキラワレテンジャン―


みんなに嫌われてる?


誰が……?



『宮原くんが……?』