たんぽぽ

気づくとあたしはいつも屋上にいて、



特に何をするでもなく、ただ目を閉じて座ってる。




暇…。





生きてた時は、毎日が嫌で、勉強とか部活とか、友達とか



全てが面倒くさくて困ってたのに



いざ、死んで全部が無くなると…。




『…っ暇!!』




あたしは思い切り叫んだ。



何気なく、辺りを見回した。




グランドは広くて、ここからの見晴らしは最高だった。




『あれ…?』




ふと、離れの音楽室の前に、光るものを見つけた。




何かが反射してるような、そんな感じ。



あたしは屋上を出て廊下を歩いた。




音楽室に入ると、ピアノの上には
あたしが弾くはずだった世界選抜コンクールの楽譜がおいてあった。




そういえば、本番、もう少しだったっけ?




あたしは懐かしむようにページをめくる。




光ってたのは気のせいかな…?




それとも、あたしのピアノが弾きたいっていう気持ちが、ここまであたしを連れてきたのかな?




『あの男の子、どうしてるかな…』