たんぽぽ


『どーしよう・・。折角・・茜くんと・・・っ』



雨が強くなってきたのも構わずに、あたしはその場に座り込んだ。
壊れてしまった時計を必死に繋ぎ合わせた。
砕かれたガラスが指に刺さって、ところどころから血が溢れた。



『奈々・・・・。どぉして・・?』




そっか。
全てはもう始まっていたんだね。



あたしたちが、出会ったあの日から。



奈々はあたしのせいで、小さな小さな傷を付けられて、
その傷がどんどん大きくなった。



そして、あのコンクールの日、
完全に、崩れてしまったんだ。




いってくれればよかったのに、なんて、
考えたってしょうがない。



だけど・・・。




やっぱりおかしいよ。




あたしは、ただ普通に、本当に純粋に、
奈々を友達だと思って接してたつもりだったのに。




『奈々ぁ・・・!!』




もう、見えなくなってしまっている、
奈々の走っていった方向に向かって叫んだ。



あたしの叫び声は、激しい雨によってかき消された。









もぉいいや。どーでもいいよ・・。
めんどくさい。




ただボーっと地面を見つめていると、上から声がした。





『おい・・・っ!?』