たんぽぽ

コンクール一週間前。



あたしは残ってピアノを練習していた。
内心、焦ってたの。



奈々はもう、曲が仕上がってて、
先生にも認められた。
あたしも一応、完成したなって言われたけど
どうも納得がいかなかった。



思うような仕上がりにならない。




そう考えると、指先はどんどん硬くなっていった。



『あ~。もう。全然駄目だぁ!!』



あたしは時折、そういってピアノに突っ伏した。
しばらくそうして、また始める。




この曲、結構好きなんだけどなぁ・・・。



あたしがピアノから手を離す瞬間のことだった。









『上手っすね・・・。ピアノ』








『え・・・・?』