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『ねぇ、真奈美。それどうしたの?』
『え?んっとね、自分で描いてみたの。
かわいいでしょ?』
それは、市販の無地の絆創膏に彩られた
ピアノの絵。
『かわいい・・。上手いんだね。真奈美は』
『奈々にもあげる。この絆創膏は
あたしにしか作れない代物だぞっ♪』
『あたしにだってこんなの作れるよー』
『奈々、言ったね?じゃあ、今度奈々が傷作ってきても、
貼ってあげないからねー?』
『うそうそ。ごめんってば、真奈美ー!!』
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奈々が全てを話し終えた。
そっか。
そう思ってたんだね。
奈々の本音は、やっぱり違ってたんだね。
『奈々、よく聞いて?』
「うん・・・・・・」
『もし、もしも奈々が今苦しいんだとしたら、
それは奈々がまたやり直せるっていう証拠なんだよ?』
「証拠・・・・・・?」
奈々があたしの顔を見つめた。
この目、あの日の目じゃない。
これは、あたしたちが仲良かった頃の、
優しくて、無邪気で、暖かい目。
『だけどね、その苦しいっていうのは、取り除いてあげられない。
それは奈々の犯した罪の証だから』
伝わるかな。あたしが言っていること・・・。
