昼に貰い物のケーキを持ってきた黒川美桜は
俺の前の席に座っていた
黒川美桜に掛かったジュースが
床にポタポタと垂れる
騒がしかった教室が一瞬静かになった
…
「あ〜ぁ、尚子が黒川先輩にジュース掛けた」
「うわ〜最低〜」
「す…すみません!!」
そいつは慌てて黒川美桜に謝り
持っていたハンカチで拭こうとする
「あぁ。へーき」
本人は無表情のままそれを止めた
イラつく
突き飛ばした奴らはクスクス笑いながら
教室から出て行こうと歩いていく
「…おい」
お前らも謝れよ
そう言おうとした俺の言葉を
黒川美桜が遮った
「そこの3人ストップ」

