瞳の向こうへ

さあ、満塁ですよ。

サヨナラのピンチだよ。

キャプテンはこの回からサインしか出さなくなった。

キャプテンも覚悟したな。

ある意味開き直ったのがよかったのか、バッターがなんと初球を打ってセカンドフライ。

高めの抜けた球を打ってくれた。ラッキーだよ。

向こうも相当緊張してる。

だが、この化け物に緊張という文字はないだろう。

実は、前の打席先頭バッターで歩かせていた。

球がキャプテンのサイン通りいかなかった。

ストレートの四球に窪さんはバットをうまく放り投げた。

テレビ上は綺麗におさまってると思うが、現場レベルではね。

もう勝負しかないのはわかってるが……。