遠くの空は雲の切れ間から日が差してる。

どうやら明日は試合出来るかな。

でも、出来ればここへは来たくなかった。

いや、来るべきところではない。

正面玄関は事故の悲惨な爪痕がまだ残っていた。

ロープが張られ、警備が一人いる。

ブルーシートが覆われていた。

正面玄関が筒抜けにならないようにしているのかはわからないけど。

廉がどれだけ苦しかったか。

痛かったか。

悔しかったか。

胸に手を当てて祈りました。

仮の入口からフロントに向かい、学生証と名前を告げた。

さすがに昨日の今日だからいくつか質問され、電話で学校に確認をしてようやく許可を出してもらえた。