瞳の向こうへ

正面玄関のガラスの自動扉に軽自動車が突っ込んで中に車が入りこんでる。

ガラスは粉々に砕け散り、扉も原型をとどめていない。

軽自動車のフロントガラスも無惨に粉々に割れて中が丸見えだった。

フロント周辺の床はガラスの破片が散乱していた。

『誰か倒れてる!!』

俺にそう伝えたキャプテンは次の瞬間、かなりの大声を出したみたいで、ガラスの破片が飛び散ってる危険な場所へ走っていった。

……ズキン!!

……何だ?この嫌な予感は……。

この胸が押さえつけられる痛みはなんだ?

……まさかな。

……そんなはずはない。

心で否定しながら、身体が肯定するかのように俺を突き動かせる。