瞳の向こうへ

『悪い。観たイメージが強くてな……』

キャプテンは俺の手持ちぶさたを察してくれるのはいいが、ここは一旦部屋に戻って頭スッキリすれば何か対策が浮かんでくるかと。

あまりにも見てられないです。

それを伝えようと身を乗り出した時、テーブルに置いてあったスマホが振動した。

お考え中ですいません!

二人は現実世界に戻ってきたかのように目を開けてびっくりしてた。

『廉です』

二人に変な来客ではないことを伝えた。

『もう来てるのか?あいつにこんな負けたミーティングのようなもん見せれんしなあ』

『今そこの信号を渡ってーー』

あれ?キャプテンが立ち上がって正面玄関を険しい表情で眺めてる。

監督も立ち上がったキャプテンに呼応するかのように立ち上がって正面玄関を眺めた。

俺もありえない事態を目撃してしまった。