瞳の向こうへ

「言うのは簡単だけど簡単に忘れることの出来ない出来事の積み重ねが翔君の背中を押してあげることを難しくしてるから。現にあなたも何とかしようとして大喧嘩したんでしょ?」

オチはやはり私のしでかした大失態ですね。

「こういうデリケートな問題はある日突然解決に向けて動くこともあるから待ちましょう」

「待つ?どれくらい?」

「早くて明日。遅かったらおじいちゃんおばあちゃんになるまで問題は解決出来ないかもね」

何ともざっくりですね。

「もうこの話はおしまい!ほら、あなたの本業に力入れないと!真緒ちゃんも呼んでシュミレーションするよ」

あらいけない。私はそのために今日来てるんでしたね。

人生どんなきっかけで変わるかわかんないもんね。

夏の間は心の片隅に置いといて本業に集中!!

アイスコーヒーを入れ直して、本番に向けての綿密なシュミレーションを重ねていった。