「いかがでしたか?」

潤子先生がアイスコーヒーをテーブルに置いた。

「いかがでしたか?それはもうド派手な喧嘩でしたよ。目撃者は誰もいませんが」

「元気あってよろしいね」

なんなんですかね。潤子先生のこの余裕っぷり

まるで私には翔君を説得出来ないだろうとはなから予想してるように見えてならない。

「なんで翔君があんなかたくななのかわかりません」

「まあ……、昔の積み重ねが翔君を前に進めなくなってしまっているかもね」

他人事みたいに分析して……。

「昔の積み重ね?昔何かあったか……知ってるんなら何で教えてくれないんですか?」

「だって言わなかったから」

頬杖ついて幼稚園の女の子みたいな喋りにテーブルひっくり返してやろうかと。