暑さで目までおかしくなってるのか、唯が女教師に見えてしまってる。

目を開けたり閉じたり。

頑張って現実の景色を取り戻す。

「いいでしょう。この途中を間違える人が何人かいたのでケアレスミスをしないように」

最前列だと見せ物だわ。

背後からクスクスと笑う声が聞こえてきそう。

考え過ぎなのはわかってるけど、少なくとも両隣の勝ち誇ってるお二人はそうでしょう。

「では、次をーー」

「失礼します」

ナイスタイミング。

今日は潤子先生を尊敬する日にします。

「いいですか?」

目と目で確認し、二人小さく頷く。

「相良さん、校長室までお願いします」

「はい」