瞳の向こうへ

どうせ唯のやることはわかってますが、お約束なのでお付き合いします。

「ほら〜」

私にしたらこの数学の未知の高得点がうらやましいという感情はいつからか消えてる。

「葵、俺も〜」

先に答案用紙を受け取ってた青柳君が唯と組みました。

何かさっさきらチラ見してたんだけど、便乗するつもりだったんだね。

二人いっぺんにやられるとさすがに良い子の私だってムカつきますよ。

「はい、相良〜」

いつの間にか先生が私の席の前へ

特に何も言われるでもなく淡々と受け取った。

そして、即引き出しに片付けた。

「ちょっと、葵さん?見せなさいよ〜」

「見せなさいよ〜」

両隣から寄り添ってきますなあ。

あなたたちは打ち合わせでもしてるの?