「待て。私にやらせてくれないか」

「ミカエル…!お前…」


急に聴こえてきた声に、目を開けようとすれば瞼を押さえられる。
冷たくて滑らかな指が肌を滑った感覚に胸の高鳴りを覚えた。


「見てはいけない。心を無にして……そう。いい子だ。」


凛とした声に、胸がざわつきつつ何も考えないよう苦心する。


「…では俺は見学させてもらうぞ。いいな?」


「あぁ。見届けてくれ。」


杖が風を切る音と共に、ミカエルが私の隣に立つ気配がする。


「御身を神に捧げ、神の御使いとなる事を我に誓うか?」


澄んだ声に、はい、と震える声で答える。