外に出ると、そこには濃紺の夜空が広がっていた。
タミエルによると魂が拾われ天使になった人間達に、地上と同じ安らぐ環境を与えるのが目的だそうだ。
(…とは言え、私ってまだ天界のこと何も知らないしなぁ…)
ほとんど未知の地が広がっているに等しかったが、私は誘われるままに暗い家並へ足を運んだ。
最初は大きくて綺麗な家が沢山あったのに、徐々に小さくて粗雑なものに変わっていく。
貨幣なんて勿論ないこの天界で、粗雑と言ってもそこそこの家ではあるのだが。
「何してんの」
パシッと手を掴まれ、肩が跳ねた。
「お前あれだろ、新しく増える大天使だっけ」
相手の顔が暗くて見えず、下手に返事することが出来なかった。
周りが皆男という現実に今更焦燥感を覚える。
「…だんまりで通せると思ってんの?俺らお前に関すること納得してねーんだよなぁ」
だから今説明してもらおうか、そう言って天使が私に詰め寄る。
大天使とタミエル、そしてアザゼルしか知らない私は、天使が皆温厚だと勘違いしていたかもしれない…。
「離しなさい。無礼な」
せめて凛々しく在ろうと声を張る。
タミエルが言っていた言葉が今になって思い出された。
タミエルによると魂が拾われ天使になった人間達に、地上と同じ安らぐ環境を与えるのが目的だそうだ。
(…とは言え、私ってまだ天界のこと何も知らないしなぁ…)
ほとんど未知の地が広がっているに等しかったが、私は誘われるままに暗い家並へ足を運んだ。
最初は大きくて綺麗な家が沢山あったのに、徐々に小さくて粗雑なものに変わっていく。
貨幣なんて勿論ないこの天界で、粗雑と言ってもそこそこの家ではあるのだが。
「何してんの」
パシッと手を掴まれ、肩が跳ねた。
「お前あれだろ、新しく増える大天使だっけ」
相手の顔が暗くて見えず、下手に返事することが出来なかった。
周りが皆男という現実に今更焦燥感を覚える。
「…だんまりで通せると思ってんの?俺らお前に関すること納得してねーんだよなぁ」
だから今説明してもらおうか、そう言って天使が私に詰め寄る。
大天使とタミエル、そしてアザゼルしか知らない私は、天使が皆温厚だと勘違いしていたかもしれない…。
「離しなさい。無礼な」
せめて凛々しく在ろうと声を張る。
タミエルが言っていた言葉が今になって思い出された。
